まずはこの授業の課題を作るためのドキュメントを作成する。
ここで作るドキュメントは、以降の授業でもずっと使う。
(再履修の場合は以前のドキュメントの名前を変更し、新しいドキュメントを作ること)
- ページの左上にある「作成」ボタンをクリックし、メニューの「ドキュメント」を選択する。
- 「ドキュメント名」の欄に学籍番号を半角で入力し、「パブリックのドキュメントを作成」ボタンを押す。
場合によっては図のように右下のボタンが「OK」になることがある。この場合は教員から課題が見えるようにするためにもうひと手間必要になる (そうしないと課題がチェックできず、せっかく作ったものの点数がつかない)。
この表示になった場合は、まず「OK」を押してドキュメントを作り、
このようにしてドキュメントを公開状態にする (地球マークがついていれば公開されていることになる)。
- 下の図のような画面が表示される。この画面でパーツを作ったり、それを組み立てたりすることになる。
フィーチャーリストには一つ一つのステップでやったこと (フィーチャー) が表示され、パーツリストにはそこまでに作ったパーツが表示される。
下にあるタブのうち、

と

のマークがあるものがそれぞれパーツ作成、組み立て用のタブにあたる。この演習では、しばらくはパーツ作成用のタブだけを使う。
次回以降もこのドキュメントに設計データを追加していく。区別をつけるため、タブの名前を「A1」に変更する(A1は「課題Aの1番目」という意味)。
- 左下の「Part Studio 1」タブで右クリックし、メニューの「名前を変更」を選択する。
- キーボードから「A1」と入力してEnterキーを押す。これでタブ名が「A1」に変更される。
今日はこのあと「A2」「A3」「A4」タブを作り、それぞれのタブで別のモデルを作る。
Onshapeでは、スケッチを描ける面が初めから3つ用意されている。スケッチを描き始めるときは、まず「どの面にスケッチを入れるか」を決めてやる必要がある。
- 図のようにしてTop平面へのスケッチ「箱の基準」を開始する。
(緑のチェックマークはまだクリックしない。クリックするのはスケッチが完了してから)
- 図のようにして、中心長方形
で原点を中心とした長方形を描く。
カーソルをアイコンに乗せていると、コマンドの説明が出る。大雑把な使い方はこれを利用して調べられる。
Onshapeでスケッチを描くときは、「まずは大雑把に形を描く」のあとで「長さや条件を決めて形を確定させる」という手順をとる。最初に描く段階はわりと適当でよい。
ここでは最初のクリックでぴったり原点に合わせることにだけ気を付ければよい。
- 寸法
で図のようにして横幅を70mm, 高さを50mmに確定させる。
寸法は上記のようにモノ自体をクリックして入れる方法と、モノとモノをつづけてクリックして入れる方法の2通りある。
例えばこのようにしても横幅を決めることができる。
寸法の数値を配置するときのクリックの場所にも気を付ける必要がある。
例えばこのようにしてしまうと、「横線と縦軸の角度」を入れる状態になってしまう。
Onshapeは機械部品などの正確な寸法が要求されるものの設計を想定して開発された3D CAD。スケッチの際は、このようにして(黒くなるようにして)すべてのサイズ・位置を確定しながら進める。
メニューの「拘束を表示」にチェックを入れると、長方形の点や線の近くにさまざまなマークが表示される。

は「2つの線の端点が一致していること」、

は「2つの線が平行であること」、

は「その線が水平であること」、

は「2つの線が直交すること」、

は「片方がもう片方の中点に一致すること」を意味する。
そのほかにもスケッチには色々な条件をつけることができる。
- 緑のチェックをクリックしてスケッチ描画を終了させる。
CADの設計ではこのような図形を描く工程と、それを押し出したりして立体を作る工程 (どちらも「フィーチャー」と呼ぶ) を繰り返していろいろな形を作る。「スケッチ1」のようなデフォルトの名前のままにしておくと、どこで何をしたのかがわかりにくくなるので、フィーチャーにはわかりやすい名前を付けておくのがお約束。
スケッチ描画を終了させると、図のようにスケッチが灰色になる。この状態ではスケッチには変更を加えられない。
左のフィーチャーリストの「箱の基準」をダブルクリックすれば、このスケッチをもう一度編集できるようになる。
スケッチを描くときに失敗した場合も、元のスケッチを残したまま新しく描いてしまうとどれが実際につかわれているかがわからなくなってしまうので、元のスケッチを編集して使い、フィーチャーリストに不要な(未使用の)スケッチを入れないようにするのがお約束。
(間違えて入れてしまったときは、フィーチャーリストでそれを右クリックして「削除」)
このスケッチをもとにパーツを作る。ここでは押し出し

という一番基本的なコマンド (
解説) を使う。
- 右上のボックスのところの
のメニューで「トリメトリック」を選んで斜め視点にする。
これがいわゆるデフォルトの斜め視点。ドキュメントを開き直した時もこの角度になる。
- 押し出し
で、図のようにしてスケッチを40mm上に押し出してパーツを作る。
- パーツリスト (フィーチャーリストの下にある) の「Part 1」を右クリックして「名前を変更」を選び、「箱」に書き換える。

これがパーツの名前を表わす。この課題では一つだけだが、一つのタブに複数のパーツがあるときはデフォルトの名前だとわかりにくくなる。パーツが一つの場合でも、このようにして名前をつけるのがお約束。
- 図のようにして Origin ~ Rightを非表示にする。これで課題A1は完了。
余計なものを非表示にすることで、できたパーツが見やすくなる。
完成状態
(フィーチャーリスト、パーツリスト、モデルの状態がこれと完全に同じであることを確認する)